【マレー語翻訳の落とし穴】翻訳者が語る!注意するべき7つのこと

2019年11月1日Malay, マレーシア, 翻訳

東南アジアの広い地域で話されている「マレー語」。外国人が比較的学びやすい言語であると言われています。マレー語の特徴と、マレー語翻訳の際の注意点などをお伝えします。

マレー語の特徴

1. 東南アジアの広い地域で話されている

マレー語はマレーシア・シンガポール・ブルネイの公用語です。

現在、マレーシア、ブルネイ、インドネシア、シンガポール・フィリピン南部・タイ南部など東南アジアの広範囲で使われています。ですが、各地で使われているマレー語には発音・単語・文法に違いがあります。

2. マレー語は「アルファベット表記」で「ローマ字読み」である

マレー語は通常「アルファベット表記」(ラテン文字26文字)を使用し、発音も基本的に「ローマ字読み」で通じます。

発音については、日本語と同じように子音・母音の並びが多く、子音の連続は多くありません。

3. 文法は「S+V+O」、単語に「接頭辞・接尾辞」を加える

マレー語の文法はそれほど複雑ではなく、基本語順は英語と同様「S+V+O」です。語形変化や、動詞の活用変化はありません。

マレー語は「語彙」がそれほど多くはありません。そのため、元となる単語に「接頭辞」や「接尾辞」を付け加えることによって単語を変化させ、文章の意味を深め、より豊かな表現に変えていきます。

接頭辞・接尾辞を名詞に付け加える例:
Jalan →道 /  Berjalan→歩く/ Menjalankan→動かす
Datang→来る / Mendatangkan→招待する

4. 単語を「重複」させて複数にし、表現の幅をひろげる

マレー語は単語を「重複」させて複数形にします。日本語でも「人」を「人々」と重複させることにより複数を表すのと同様です。

マレー語も単語を「重複」させることによって複数であることを表します。(ただし名詞の重複がすべて複数を表すわけではありません)また、単語を「重複」することにより、文章の表現の幅を広げ意味を深めます。

単語を重ねる例 :
Anak→子ども / Anak-Anak→子どもたち
Gura→砂糖 / Gura-gura→キャンディー

日本語との違い

上記でも述べた通り、マレー語は「アルファベット表記」で、基本文型が「SVO」ですので、日本語とはだいぶ違います。

ですが、発音に関しては「ローマ字読み」をすれば通じるので、日本人にとって習得しやすい言語といえます。(ある単語の発音は日本語にはないので、日本人にとっては習得が難しい音もあります)

マレー語は、文法的に単語を置く位置を間違えてしまうと意味が全く通じません。日本語の場合は後から文を付け足すことで修正できますが、マレー語はそのようにはいきません。

マレー語は、多くの単語に「接頭辞」が付け足されていて、元の単語が変化しています。そのため、辞書で単語を調べる際に元となっている単語、つまり単語の「原型」を調べる必要があり、この点で苦労することがあります。

上記でも述べましたが、マレー語は「語彙」が多くはないので、使用頻度の高い単語と、「接頭辞」「接尾辞」のパターンなどをある程度覚えることによって、比較的簡単にコミュニケーションがとれるようになります。日本語の方が文法や語彙がはるかに複雑ですので、外国人が日本語をマスターするよりも、マレー語をマスターする方が簡単でしょう。現にマレーシアに来ている外国人労働者の多くは、数か月である程度のマレー語を話せるようになっています。

日本語からマレー語は自動翻訳できるのか?

自動翻訳の機能は日々向上していますが、日本語からマレー語に翻訳する際に自動翻訳に100%頼るのは危険です。

翻訳サイトやアプリを使って翻訳してみても、正解率は実際には半分以下です。単語レベルでの翻訳は正確であっても、文章レベルになるとまだまだ正確に翻訳出来ないのが現状です。

マレー語は、地方によって使用される単語が異なっています。自動翻訳ではその違いが認識されず、一部の地域でしか使われていない単語や言い回しに変換されてしまうこともあります。マレー語の知識のない方が自動翻訳に頼り切ってマレー語翻訳をすると、誤訳に気付かず恥ずかしい思いをすることがあるかもしれません。

現時点ではマレー語の注目度・重要性がまだまだ低く、マレー語に関する情報量が少ないというのも、自動翻訳の機能が向上していない原因の一つと考えられます。今後マレー語と日本語の自動機械翻訳のメモリが蓄積されて、マレー語自動翻訳の品質が向上することを期待しましょう。

英語からマレー語への自動翻訳に関しては、日本語からマレー語への自動翻訳よりも、高い品質で翻訳することが出来ます。これは、英語とマレー語の文法が比較的近いことが関係していると思われます。

マレー語翻訳をする、依頼する際に気をつけておくべきこと

マレー語はインドネシア語とかなり似ていて(人によっては90%一緒と言う人もいるのですが)、実際はその地域によって使われているマレー語には違いがあります。

首都クアラルンプールのあるマレー半島と、サバ州、サラワク州のあるボルネオ島でも違いがあります。そのため、マレー語翻訳をする際には、翻訳作業者がどこの出身の人か、マレー語の各地の相違について熟知しているかなどを事前に確認することが必要です。翻訳された文章の品質に影響が出てしまうからです。

例えば、「曜日」に関する単語に関しても地方によって違いがあります。「月曜日」は「Hari Isnin」と表記するのですが、ある州では「月曜日」を「Hari Satu」としていて、これは「1日目」という意味の単語です。(火曜日は「2日目」と表記する)別の例としては、マレー語翻訳を依頼したのに、インドネシア語に近いマレー語に翻訳されてしまったというケースもあります。これは、翻訳作業者がインドネシア語の影響が強いマレー語を話すボルネオ島出身だったからです。このように、マレー語は地域によって使用する単語や表現の違いがありますので注意が必要です。

また、マレー語で一般的に使われている「話し言葉」と「書き言葉」にも違いがありますので、翻訳の際には注意しなければなりません。話し言葉として使われる表現と、文章に使用される表現の違いを問題なく区別し意味を理解できる人たちもいますが、受けた教育や民族的背景の違いによっては全く意味が通じないことがあります。そのため、マレー語翻訳をする際には対象となっている読み手の地域や背景などを考慮し、作業工程を調整することが必要となります。

また、マレー語には上記でも述べた通り、元になる単語に「接頭辞」や「接尾辞」を付け加えることや、単語を「重複」させて複数形にすることなど、マレー語独特の特徴があるため、翻訳する際に原文に忠実に翻訳してしまうと、「文章量」(文字数)が多くなってしまうという傾向もあります。

日本語からマレー語の翻訳料金の相場

翻訳料金に関しては、基本的に英語と同じ、または英語より若干高めの料金設定となっています。ただし上記で述べた通り、地域の違いに対応する案件(通常案件ではない)の場合は追加料金が必要となります。

日本とマレーの商習慣の違い

「約束は絶対」の日本に対して、「状況が変われば約束も変わる」のが多くのマレー人の考え方です。もちろん契約を交わせば大筋は守られますが、細かい点は何度もフォローアップが必要です。口約束はほぼ意味をなさないと考えておいた方が良いでしょう。しかし悪気があるわけではありません。マレー人のおおらかな気質を十分に理解して上手に交渉してゆくなら、逆に契約外のことまでも頑張ってくれたりすることもあります。

心配性の日本人に対して、マレー人は「事が起きてから対処する」傾向があります。例えば、車に乗っているときに「なんか変だ、故障かな」と思って修理工場に行っても、「壊れてからでないと分からない」とチェックを断られることがあります。このような対応をされることが多いので、ついに車が故障してしまい救援を待っている人たちの光景をよく見かけます。ビジネスにおいても同様の感覚で対応・交渉が行われるので、マレー人とは先を見越した話や問題回避の対策などの意見を共有することが難しく、こちら側が上手に立ち回って交渉を進めてゆくことが必要となります。

代金の支払いなどでは小切手が多く使われており、小切手専用のATMもあります。このあたりは日本とは違いますね。

マレー人の仕事する上での価値観

全体的にマレー人は友好的で明るく、細かいことは気にせず、楽観的で気前が良く、その場を盛り上げることが上手なのですが、長期的な展望を持つことは苦手のようです。例えば、無理にローンを組んで新車を買ったものの、経済的に苦しくなってガソリン代も払えなくなり、結果、せっかく買った新車に乗れない、そんなことが多々あります。

マレーシアはアジア有数の多民族国家です。それぞれの民族に特徴があり、そして違いもあります。中華系の人々、インド系の人々、先祖代々その土地で暮らしてきた人々、それぞれに独自の文化と価値観があります。いろいろな背景を持つ民族が入り混じった文化をよく理解することが、ビジネスにおいて彼らとの友好的関係を築く上で必要不可欠です。

まとめ

マレーシアは多民族の国家で、中国・インド・ヨーロッパの文化的影響が混ざり合った国です。話されているマレー語も、比較的簡単に習得できる言語であるとされていますが、地域によって使用されている表現に違いがあります。自動翻訳を使ったマレー語翻訳は、現状まだまだ改善が必要です。マレー語翻訳が必要とされる場合は、専門の翻訳会社を利用するのが最善でしょう。ぜひ翻訳会社アットグローバルをご利用ください。

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